こんにちは。
今日は、前回お話しさせて頂いた、卒業式・文化祭でのピアノ伴奏者のオーディションに立候補した中の一人の小学生の男の子の生徒さん T君のお話しをしたいと思います。

T君は今日の伴奏者のオーディションの為に、お勉強もサボらず、練習に練習を重ねて素晴らしい演奏に仕上がり、私と彼は期待で胸がいっぱいでした。
しかし、学校の先生は初めの一ページを最低でも両手で弾いてくることを課題に出していたのに、急にオーディションは無しでジャンケンで決めると。

私は怒りと悲しさで感情を抑えるられず、T君に「ありえません。先生になんて言ったの？お母様に抗議して貰う？」
と私が感情的に聞くと、思い掛けない回答がかえってきました。

「悔しいけど、学校の先生が決めた事だからジャンケンで勝った子に譲る。」と。

私は更に、「その子は両手でT君より弾けとの？」

と聞くと彼は
「実は全く弾けずに泣いていました。少し可哀想だったよ。」と他の子の心配をしていて更に、
「彼女が無理だった場合困るといけないから、先生僕は最後まで練習して準備をしときたいです。」と。

私は感激のあまり、涙がでました。
学校の先生よりT君の方が素晴らしい人格を持っていると確信したと同時に、私の心の狭さにも気付かされました。